ペスト アルベール・カミュ 

ペストが蔓延する市で、人々がその脅威に怯えながらも次第に助け合い、立ち向かっていく。

最初はすぐにでも抜け出そうと考えていた記者が、そこに留まる事を決意するのは大変感動的だ。
市を出ようとする事を医師のリウーに打ち明けたところ、リウーの妻も市外に居て、しかも病気療養中である事を聞き、考えを改める。

善良な市民が多いであろうこの町にペストが襲ったのは、神の戒めなどではなく、単に不条理な事なのだと言う前提があり、その中で人はどう対処していくのかを描いているのだろう。

東日本大震災の後で、この「ペスト」が発しているメッセージ性をより一層強く感じた。

コミュニティーの中の正義と、自然の様に人の手に全く負えないものとの闘い。